潮騒の宝箱

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カネツケキクザル

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Chama limbula LAMARCK, 1819 カネツケキクザルガイ
  Syn: iostoma CONDAR, 1837、aeruginosa LAMARCK, 1819、bülowiana CLESSIN, 1889、
     nivalis REEVE, 1846、porosa CLESSIN, 1889

キクザルガイ科
    2009年4月 串本町 上浦 潮間帯下部 72mm
    2002年7月 白浜町 椿 黒崎 水深1m 75mm

模式産地:不詳
分布:伊豆諸島、紀伊半島、奄美大島、沖縄県、フィリピン、ピトケアン諸島、クック諸島、
   オーストラリア(クイーンズランド州〜西オーストラリア)、紅海、タンザニア
   潮間帯下部〜水深20m 岩礁

記事訂正:2015年1月3日

画像掲示板や本記事で色々議論がなされ内容が二転三転してしまいましたが、私的な結論はやはり"カネツケキクザル"と言う事になりました。
年末に探していたもう1つの標本(下3図)が見つかり比較した結果、この2つは同種の可能性が高く、その個体はmasさんがコメントでおっしゃるような"浸透性のあるべったりした紫"でした。
(付着物か本体か分からない表面でクリーニングするのをためらった覚えがあります。)
画像掲示板でのじゅせいらさんの情報では本種には最初の2枚のような淡い紫の個体も出現するそうです。
近海産で使用されているiostoma CONDAR, 1837と言う学名は現在、上記の学名の異名とされており、ポッペ本やBIVALVES of AUSTRALIA Vol.1を確認した限りでは図の貝はlimbula LAMARCK, 1819 に当てはまりそうです。

上の標本は遠浅の平磯で大潮の時に採集したものですが、下のものは波あたりの強い急深の磯で素潜り採集しました。

本当に本科の貝は同定が難しいです。。。

同じように潮間帯岩礁で見られる同科の別属種、Pseudochama retroversa (LISCHKE, 1870) サルノカシラガイとは左殻で付着することで区別出来ますし、本種は内面の周辺が紫彩されます。
imbricata LISCKE, 1870 シロインコザル(シロザルは別物)は同種の可能性が高いそうです。
*本科にはimbricataと言う種名が他にもいくつもあり異名になっています。


余談ですが、本科の貝は殻表が脆いです。

追記(記事訂正):(2014年11月29日)
masさんにご指摘頂き、当初、iostoma CONRAD, 1837  カネツケキクザルガイとしていたものを上記に訂正します。
この標本は日本において"シロザル"と呼ばれて来た貝に当たるそうです。
iostoma CONRAD, 1837  カネツケキクザルガイはもっと浸透するような濃い紫色に縁取られるそうです。
また、フィリピンなどから知られるシロザルとはかなり雰囲気が異なり、同種かどうかは今後の研究に期待したいと思います。
iostoma CONRAD, 1837  カネツケキクザルガイはlimbula LAMARCK, 1819と言う種の異名とされていますが海外の文献での写真は本標本に非常に良く似ています。)
kudamakiさんからの情報によると、この標本を得た場所でも本物のiostoma CONRAD, 1837  カネツケキクザルガイが採集できるそうです。


参考文献:
日本近海産貝類図鑑(奥谷喬司編著)
日本及び周辺地域産軟体動物総目録(肥後俊一・後藤芳央 共著)
沖縄の海の貝・陸の貝(久保弘文・黒住耐二共著)
BIVALVES of AUSTRALIA Vol.1(KEVIN KAMPRELL・THORA WHITEHEAD著)
PHILIPPINE MARINE MOLLUSKS VOLUME Ⅳ(GUIDO T. POPPE著)
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Mozuさん、初めまして。
キクザルガイの検索をしていてたまたま辿り着きました。

写真の標本ですが、私はシロザル(Chama brassica Reeve, 1847)ではないかと思いますが、いかがでしょうか?

カネツケザル(Chama limbula Lamarck, 1819)の殻内面の浸透色は、その名の通りべったりと濃く塗りつけられており非常に特徴的です。
このようなうっすらとした紫彩はシロザルやヒトエギク(Chama ambigua Lischke, 1870)に見られることが多いですね。
自由殻の装飾も棘状ではなく、鱗片状で巻かれた装飾が並んでいることから、私はシロザルと判断しています。

日本近海産貝類図鑑に載っているシロザルと比べてみて、いかが思われますか?
[ 2014/11/19 01:18 ] [ 編集 ]
masさん、こんばんは初めまして。
コメントありがとうございます^ ^

この仲間ははっきり言って良くわからないです^ ^;
確かに不安のある同定でした。
masさんのご意見を拝見して、もう一度色々文献を当たってみたのですが、シロザルとも違うように思えます。(ヒトエギクは刺し網で何度か採集してますのでこれは違うと思ってます。)
それで、これが一番近いと思ったのが、ポッペ本とオーストラリアの二枚貝の1巻目に載っているlimbula LAMARCK, 1819と言う種。
日本から記録があるか分かりませんがフィリピンからクイーンズランド、西オーストラリアに産する種のようです。
英語の解説を見ても外周が薄く紫彩されるとありますし、鱗片の形状や色づき方も似ているように感じました。
もし、所有されてましたらご確認して頂けると幸いです。

苦手な分野の詳しい方にアドバイス頂けると本当に助かります。
ありがとうございます。
これからもどうかよろしくお願い致します。
[ 2014/11/19 21:19 ] [ 編集 ]
Mozuさん、返コメありがとうございます。
確かにこの仲間の同定は骨が折れますよね^^;
実は学生時代にキクザルガイ科の分類について研究していたのですが、当時は自分もかなり頭を悩まされました(笑)

写真の標本に関しては、池辺進一コレクションや河村コレクションなどの中に恐らく同種と思われる標本が多数存在します。
表色は紫を帯びており、内部には浸透しないかうっすらと浸透、殻内縁の刻みはなく、殻表面にはくねったひだ状の鱗片装飾を備えます。
海外産のbrassicaは表色がかなり鮮やかですし、鱗片もよりフリル状のものを備えるので日本で言うシロザルがこれと完全同種なのかは正直分からないのですが・・・
少なくとも写真の標本に関しては「日本でシロザルと呼んでいるもの」に当たるものだと思います。

Chama limbula LAMARCK に関しては私も模式標本の写真を見て知っていますが、殻内部の浸透色がべったりと濃いのが特徴的です。
Chama iostoma CONRAD はlimbulaのシノニムと考えられていて、日本のカネツケザルも奥谷図鑑ではlimbulaを学名として扱っていたと思います。
そのカネツケザルは沖縄の磯辺にはわんさかいて、僕も生きた標本をたくさん採集しましたが・・・少なくとも、写真の標本とカネツケザルは別種だと思いました。

ポッペ本とオーストラリアの二枚貝の1巻目に載っていたという標本に関しては見たことはないのですが、それは非常に興味深いですね。
limbulaの模式標本にしろ、日本のカネツケザルにしろ、この種は殻装飾が摩耗してしまっていることが殆どなので、私も装飾が残った形でのlimbulaやカネツケザルは見たことがありません。

もしこの標本の正体がlimbulaだとすると・・・日本でいうシロザルの学名はbrassicaではなくlimbulaとすべきなのかもしれません。
[ 2014/11/21 03:33 ] [ 編集 ]
masさん、こんばんは^ ^

参考になりました。
そうですよね、海外のシロザルとしているものと近海産のものは違うような気がします。
果たして、どちらが正しいのでしょう?(決定版生物大図鑑のものはシロザルかな?)
沖縄で採れているシロザルはどちらなのでしょうか?
こういうことはよくありますよね、日本と海外で違うという事。。

私の近海産図鑑は1印のせいか、カネツケの学名はiostomaになっています…??
改訂版ではかわっているのでしょうか??

この仲間は本当に難しいですよね。
どこまで文献をあてにして良いのか。。
同グループ内で殻の質が全く異なるものを含むのも独特ですよね。
そうそう、それで思い出したのがイチゴキクザル。。
これも良くわからない貝ですね。

とりあえず、この貝はmasさんがおっしゃる通り『日本で言うシロザル』で落ち着きそうな感じですね。(この標本以外にも白浜の椿で素潜りで採集したことがあります。標本探しているのですが行方不明です^ ^;)

色々ありがとうございました。
これからもコメントよろしくお願い致します。
[ 2014/11/22 00:40 ] [ 編集 ]
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Author:Mozu
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