潮騒の宝箱

海の生き物が大好き、その中でも和歌山県で採集した大好きな貝類を中心に紹介しています。過去スレへのコメントも大歓迎です(=^ ^=)/
潮騒の宝箱 TOP > スポンサー広告> 豆知識 > DNAでの貝類の比較2

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

DNAでの貝類の比較2

先日の遊びの続きです。

はじめに、私達の仕事で広く使われる言葉にコンタミ(略語)と言うのがあります。
コンタミネーション(英語: contamination)
科学実験における汚染のことを言うのですが、
例えばDNAの抽出、クローニング、シーケンシングにおいてAのサンプルで使用した道具をそのまま間違ってBのサンプルで使用した場合、BのサンプルはAのサンプルによって汚染された事になり、その地点でBのサンプルは以降、サンプルの信頼性がなくなった事になり実験としては失敗という事になります。
他にサンプルのチューブにくしゃみした唾が入ったとか、中を手で触れたとか、器具等を素手で触れたとかもアウトです。
私達の仕事では絶対あってはならない事の1つです。

前置きが長くなりました;
Palmadusta contaminata (SOWERBY I, 1832) クロシオダカラガイ
この種名、contaminataはこの言葉から来ているのかな?と思いました。
理由は良くわかりませんが…色々の種が複合したと言う意味でしょうか?
メダカラに似ているが何か変……
汚れた…汚染されたという意味なら少し不憫なくらい可愛い奇麗なタカラガイだと思うのは私だけでしょうか?
Palmadusta属に含まれていますが果たして、メダカラを含むPupuradusta属との関係は?
Palmadusta属内での位置づけは?
少し気になってこの間と同じくNCBIからデータを引っ張って来て比較してみました。
アウトグループは前回と同じくリュウグウオキナエビスとハツユキダカラ
他に全てではありませんが同じくErronea系の近い属の種をいくつか比較に使いました。
*和名は雉猫さんのページを参考にさせて頂きました。

その結果は以下の図です(クリックで大きな画像がご覧頂けます。)
cypraea.jpg

仮に任意に引いた緑のラインA〜Dを各分類の境界とした場合
色々、分類の方向性が見えて来ると思います。
(これが絶対ではありません。あくまでもおおよその目安です。)
クロシオダカラはPalmadusta属に含まれますがキムスメダカラと同じくかなり特異な種である事が分かります。(実際、配列はかなりかわっていました。)
古い年代に他のPalmadusta属の種より早くに分岐しています。
見た目が似ているPupuradusta属とは大きなグループは同じですがかなり縁遠い事が伺えます。

比較して他に面白いと思ったのは、太平洋とインド洋で亜種扱いになっているものは実は別種なのではないかと言う事。(メダカラとインドメダカラ、アジロとアフリカアジロなど)
オーストラリア東岸やニューカレドニアから知られるシロカミスジダカラは実はカミスジではなくチャイロキヌタに近いのでは?という事(これも俗にいうチャミスジ?)
思った通り、カバホシとハンフレーはほとんど差がなかった事(これだと亜種レベルで分けるのも無理かと思います……その比較用にチャイロキヌタなど同種をいくつか比較したものもありますのでご覧下さい。)
Erronea属は細かく他属に分け過ぎではないか?と言う事(ヒメハラとヒメなど)
以上です。

如何でしたでしょうか?

contaminata2.jpg

Palmadusta contaminata (SOWERBY I, 1832) クロシオダカラガイ
関連記事
[ 2013/10/08 00:57 ] 豆知識 | TB(0) | CM(2)
うーむ。
おもしろいですね~。貴重な研究結果をありがとうございます。そこでちょっと気になった事を…。

①シロカミスジとチャキヌの結果は興味深いです。チャキヌは何個体かが上がっていましたが、この中にチャミスジはあるのでしょうか?

②メダカラとインドメ、アジロとアフリカアジロが種レベル、ですか…。こうなるとオーストラリアメやZiczag vittata,signataはどうなるかが興味深いです。ウキもポリネシア産が種レベルのようですし…。

③クロシオとキムスメ、別属一歩手前のレベルなんですかね。

④Erronea周辺はもう少しまとめた方がよさそうだと私も思います。WW3
ではどうなるのか…。

[ 2013/10/13 20:52 ] [ 編集 ]
雉猫さん、こんばんは
反応頂けると思ってました^ ^;

チャキヌはどのような個体か分かっているのは自身で解析した20130731_00351のVIVAさんから頂いたサンプル(日本本土からかなり南の島の個体とだけ言っておきます。)
他は海外の研究者が解析したデータで詳しい産地も日本以外分かりませんでした。

今現在、データベースに上がっている種は全て比較してみました。
ウキは見た目でわかんないレベルですよね(ナウル産);
最近、カサガイの研究でも分かった事なんですが見た目で判断出来ない隠蔽種も多く見つかりつつあります。逆に見た目が凄く異なるのに同種と言うパターンも…。
生物は人間が思っている以上に複雑ですね。
ですから形態、見た目だけでは判断出来ないものもあると言う事ですね。

識別用に引いた線はあくまでも目安ですので系統によって前後すると思いますが、クロシオ、キムスメはかなり属レベルが違うと言って良いほど昔に分岐していますよね。

Erroneaだけの系統樹も作ってあるのですが…また機会があればお見せしますね。
1つ言えるのは
比較したところ、ヒメハラとヒメダカラ系は同属のようです。(これには凄く納得しています。)
Erronea属とは隣り合わせですがクチグロキヌタやナツメとは系統を異にするようです。
また、キグチナツメとナツメ、カバフとインド洋系のカバフは別種のようです。

如何でしょう?

最近、お忙しいようですね。
お身体に気をつけて下さいね^ ^
[ 2013/10/14 00:52 ] [ 編集 ]
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック:
この記事のトラックバック URL

プロフィール

Mozu

Author:Mozu
幼い頃から都会で育ち海への憧れは人一倍でした。思い出として残る貝殻が大好きです。              

私の本
ウミウサギ 
-生きている海のジュエリー
コレクター目線とダイバー目線の両方からウミウサギの魅力を紹介した私の著書です。      ご覧頂ければ幸いです。    
カテゴリ
ナショナルジオグラフィック
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

QRコード
QR