潮騒の宝箱

海の生き物が大好き、その中でも和歌山県で採集した大好きな貝類を中心に紹介しています。過去スレへのコメントも大歓迎です(=^ ^=)/
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ニクイロヒタチオビ

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Fulgoraria (Musashia) hirasei (G. B. SOWERBY III, 1912) ニクイロヒタチオビガイ
ガクフボラ科 ヒタチオビガイ亜科 
   2006年11月 南部堺港揚がり 南部沖 水深250m 深海はえ縄 90mm
   2007年3月 南部堺港揚がり 白浜沖 水深120m ヒラメ刺し網 148mm 死殻

模式産地:紀伊
分布:駿河湾、熊野灘、紀伊半島、四国(土佐沖)、玄界灘
   水深100〜300m 泥底

cancellata KURODA & HABE, 1950 チリメンヒタチオビガイとは殻表が艶やかで、肉色が強いことで分けられていますが、果たしてどの程度違いがあるのかゲノムでの比較が待たれます。

基本的に和歌山県南部での深海トロールは廃止されていますので生貝の入手は難しくなってます。(県北部の小型底引きは100mよりも深所での操業はありませんし合法操業です。)

参考文献:
日本近海産貝類図鑑(奥谷喬司編著)
日本及び周辺地域産軟体動物総目録(肥後俊一・後藤芳央 共著)

スジボラ

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Lyria cassidula (REEVE, 1849) スジボラ
  Syn: pallidula HABE, 1961 ウスイロスジボラ(恐らく深所form)
ガクフボラ科 ガクフボラ亜科 
      2002年7月 すさみ町 見老津 打ち上げ 25mm
      2012年7月 串本町 有田錆浦 打ち上げ 22mm
      2009年3月 南部堺港揚がり 切目崎沖 エビ刺し網 水深60m 9mm

模式産地:長崎県 平戸
分布:房総半島・能登半島、相模湾、伊豆半島、紀伊半島、四国、九州、種子島
   潮間帯下部〜水深200m 岩礁、砂底

Lyria属の貝は世界の暖温帯から熱帯域に広く分布しますが本種は日本固有種です。
(例外的にアフリカ西岸、アメリカ西岸にはこの属の貝は分布しません。)
近海産図鑑を含め多くの図鑑で深所の貝とされていますが、場所によっては潮間帯でも生貝を採集できますし、打ち上げではそれ程珍しい貝ではありません。(黒い玉石海岸に多いような気がします。)
*打ち上げ標本はいずれもオフ会時に採集した標本です。

ガクフボラ亜科の貝は他の多くのガクフボラ科の種とは事なり立派なフタを持ちます。
(残念ながら和歌山では生貝を採集したことがありませんが…)

pallidula HABE, 1961 ウスイロスジボラとされているものは本種の深所の1型だと思われます。
*3番目の標本、胎殻の形状から見ても色彩以外は普通のスジボラとかわらないように思います。

参考文献:
日本近海産貝類図鑑(奥谷喬司編著)
日本及び周辺地域産軟体動物総目録(肥後俊一・後藤芳央 共著)

シマヒタチオビ

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Fulgoraria (Psephaea) daiviesi (FULTON, 1938) シマヒタチオビガイ(ヤマトヒタチオビガイ)
ガクフボラ科 ヒタチオビガイ亜科 1996年3月 南部堺港揚がり 白浜沖 水深120m ヒラメ刺し網 145mm

模式産地:紀伊
分布:紀伊半島、四国(土佐沖)
   水深120〜250m 細砂底

前述のニシキヒタチオビと同じくヤドカリの入った死殻で、こちらの方はヒラメ刺し網に掛かったものです。
土佐沖のトロールではmentiens (FULTON, 1940) ホソヒタチオビガイと共にそれほど珍しい貝ではないようですが、模式産地である紀伊半島では多くないようです。(図鑑などでは高知県沖という産地だけが記されている事が多いです。)
いずれにせよ、紀伊半島から土佐沖までと分布の非常に限られた種である事にはかわりありません。
スマートなヒタチオビです。

参考文献:
日本近海産貝類図鑑(奥谷喬司編著)
日本及び周辺地域産軟体動物総目録(肥後俊一・後藤芳央 共著)

ニシキヒタチオビ

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Fulgoraria (Psephaea) concinna (BRODERIP, 1836) ニシキヒタチオビガイ
  Syn: corrugata SHIKAMA, 1967 シワヒタチオビガイ、rosea SHIKAMA, 1967 アカネヒタチオビガイ
ガクフボラ科 ヒタチオビガイ亜科 2005年12月 南部堺港揚がり 南部沖 水深250m 深海はえ縄 116mm

模式産地:不詳
分布:相模湾、駿河湾、遠州灘、紀伊半島、四国(土佐沖)、日本海(但馬沖)?
   水深100〜400m 砂泥底

本種は国産のVoluta(ガクフボラ科)の美麗種の1つです。
現在、和歌山県では深場のトロールはほとんどおこなわれていないため、このたぐいの入手は困難で、この個体は深海はえ縄に掛かって来たヤドカリ入りの新鮮な死殻でした。

ヒタチオビ類は日本周辺暖温帯域の大陸棚に特化した固有群で、一部は黄海、中国沿岸、台湾を経て南シナ海にまで産する種もあります。
ガクフボラ科全体で言える事なのですがベリジャー幼生の期間が短いため、その地域地域で特化し固有の種郡が分布する場合が多いです。
ヒタチオビ類は故鹿間時夫博士により詳しく研究分類されましたが、殻の形態によるものなので多くはバリエーションの1つとして現在は少数の種にまとめられています。
それぞれをDNAで比較してみたい種郡の1つです。

参考文献:
日本近海産貝類図鑑(奥谷喬司編著)
日本及び周辺地域産軟体動物総目録(肥後俊一・後藤芳央 共著)
プロフィール

Mozu

Author:Mozu
幼い頃から都会で育ち海への憧れは人一倍でした。思い出として残る貝殻が大好きです。              

私の本
ウミウサギ 
-生きている海のジュエリー
コレクター目線とダイバー目線の両方からウミウサギの魅力を紹介した私の著書です。      ご覧頂ければ幸いです。    
カテゴリ
ナショナルジオグラフィック
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